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パソコンの父:アラン・ケイの話

アラン・ケイ

アラン・ケイ…

今、僕らが使っているパーソナル・コンピュータという概念の生みの親。大型のメインフレームを複数の専門家が共有していた時代に、個人が使えるコンピュータを考えた人だ。


彼自身が「ダイナブック構想」と呼んだそのアイデアによると、パソコンとは文字や映像、音声が扱える「本(book)」のような存在で、それを使う人間の思考能力を高める道具である、というものだった。

具体的には、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)を搭載した、A4サイズ程度の片手で持てるような小型のコンピュータで、子供でも扱える低価格なものだった。

僕が生まれて初めて使ったパソコンは「Apple Macintosh Classic」だ。当時勤めていたデザイン事務所が導入し、それでA4サイズのリーフレットを作った。8インチのモノクロモニタ、のろのろとした動き、少ない書体、慣れない操作で恐ろしく時間がかかったが、それでも当時としては衝撃的に楽しい体験だった。

Apple Macintosh Classic
Apple Macintosh Classic

当時パソコンといえば、呪文のような文字を打ち込んで使うCUI(キャラクター・ユーザー・インターフェース)が一般的だった。しかし「Apple Macintosh Classic」は、優れたGUIのおかげで直感的に操作できる夢のようなマシンだったのだ。この経験も、まさしくアラン・ケイの「ダイナブック構想」のおかげだったと言える。「Macintosh Classic」の原型である「Apple Lisa」を作ったスティーブ・ジョブズも、開発当時アラン・ケイの影響を受けているからだ。

Apple Lisa
Apple Lisa

僕にとっては少し懐かしい気分の、そんな彼のインタビュー記事を見つけた。今でも現役で、一貫した彼の理想実現のために活躍していて嬉しくなってしまった。最近では「100ドルPCプロジェクト」に参加しているそうだ。そういえば少し前、そのPCの試作機を見て、面白いなと思った事があったな。あれが「ダイナブック構想」の具現化だったのか。

100ドルPC
100ドルPCのプロトタイプ

100ドルPCを普及させようとしている地域の子供たちには、パソコンよりも先にまず教科書や校舎、ノートや鉛筆、満足な食糧などが必要かもしれない。だから少し複雑な気持ちにはなるものの、だけどそう言って揚げ足を取っても仕方がないし、それらもパソコンも全て含めて子供たちの学ぶ環境を整え、書いたり考えたりする人としての大切な能力を伸ばす事ができると素晴らしいなと思う。

理念を追求する彼の動向には、今後も注目していきたい。

◇アラン・ケイが描くパソコンの未来像(前編)

◇アラン・ケイが描くパソコンの未来像(中編)

◇アラン・ケイが描くパソコンの未来像(後編)

◇アラン・ケイ、100ドルノートPCで『ダイナブック』の夢実現

◇アラン・ケイ - Wikipedia

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